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ポッキー245円へ値上げ、カカオ豆は下落中なのになぜ?対象45品目と背景

ポッキー245円へ値上げ、カカオ豆は下落中なのになぜ?対象45品目と背景

| 読了時間:約7分

ポッキーが5月から245円になる。
4年前の2022年には170円だった。

江崎グリコの公式発表によると、2026年5月1日出荷分から菓子・チルド食品あわせて45品目の価格が引き上げられる。
だが原材料のカカオ豆は、国際的に大幅な下落が続いている。

値上げの全容と背景、ポッキー60年の価格史からその意味を読み解く。

 

 

 

ポッキー245円、プリッツ140円──値上げ後の価格と対象全45品目

ポッキーチョコレート税込238円から245円へ、7円の値上げとなる。

対象は菓子類だけではない。
チルド食品・飲料もあわせた計45品目が、5月1日出荷分から順次引き上げられる。


MBSニュースが報じた代表的な商品の改定後価格は、次のとおりだ。

商品名 改定前 改定後
ポッキーチョコレート 238円 245円
プリッツ<旨サラダ> 134円 140円
ジャイアントカプリコ<いちご> 189円 199円

菓子類の全38品には、ポッキー各種のほかカプリコ各種、GABA各種、アーモンドピーク各種、神戸ローストショコラ各種、ビッテ各種、ペロティ各種、プリッツ各種、グリコなどが並ぶ。
関西テレビの報道によると、菓子類の値上げ幅は3〜12%だ。

 

 

 

見落としがちなチルド食品──最大43%の値上げ幅

ニュースの見出しはポッキーが中心だが、実は家計への打撃が大きいのはチルド食品・飲料のほうだろう。

菓子類(38品)

3〜12%

チルド食品・飲料(7品)

8〜43%

とろ〜りクリームon各種、カフェゼリー、100%果汁飲料シリーズ各種、野菜足りてますか?の7品がその対象だ。
菓子類の最大12%に対し、チルド食品・飲料は最大43%
単純計算で200円のチルド商品が286円になる。

ポッキーの7円値上げに目が行きがちだが、チルド食品・飲料の値上げ幅は菓子類の3倍以上にのぼる。

菓子類の値上げは、2025年2月出荷分以降の87品について行って以来、約1年3カ月ぶりとなる。

では、カカオ豆が高騰しているから仕方ない──と思うかもしれない。
だが足元のカカオ豆の国際価格を見ると、事情はやや複雑だ。

 

 

 

カカオ豆は「3年ぶりの安値」──それでもグリコが値上げに踏み切った背景

カカオ豆の国際価格は2026年に入り、3年ぶりの安値水準まで下落した。にもかかわらず値上げするのは、メーカーが高値時代に仕入れた在庫で製造を続けているためだ。

カカオ豆が高いから値上げする。
多くの人がそう受け止めたのではないだろうか。

2024年に報じられたカカオ豆の歴史的高騰を思えば、チョコレート菓子の値上げは当然に映る。
ところが、カカオ豆の国際価格は2026年に入り、3年ぶりの安値水準まで下落している

グリコ自身の説明

MBSニュースによると、江崎グリコはポッキーの価格改定について「カカオ豆の国際市況は落ち着いているが、当社の在庫状況などを踏まえると、価格転嫁せざるを得ない状況のため」と説明している。

グリコ自身が「相場は落ち着いている」と認めている。
では、なぜ値上げなのか。


高値で仕入れた在庫が「まだ残っている」

カギを握るのは在庫の時間差だ。

菓子メーカーはカカオ豆を数カ月〜半年分まとめて仕入れる。
2024年から2025年初頭にかけて、カカオ豆は1トンあたり1万ドルを超える異常な高値をつけた。
このとき大量に仕入れた在庫が、いまも工場で使われている。

 

 

 

Bloombergの2025年12月の報道では、ある大手メーカーが「価格高騰期に確保したカカオ在庫は2026年半ばまで持つ見通し」と語っている。
国際相場が下がっても、製造コストはすぐには下がらない。

なぜすぐ安くならないのか

カカオ豆が安くなれば、すぐチョコ菓子も安くなるメーカーの倉庫には高値時代の在庫がまだ残っている。この在庫が使い切られるまで、製品の値下がりには時間がかかる。

カカオ以外のコスト増と、グリコの業績事情

値上げの背景はカカオだけではない。

江崎グリコの公式発表では「原材料費・エネルギーコスト等の価格上昇」を理由に挙げている。
電気代や燃料費、物流費の高止まりも菓子の価格に響く。

帝国データバンクの調査では、2026年の食品値上げは5月までの累計で3720品目にのぼり、平均値上げ率は14%に達した。
グリコだけの問題ではない。

⚠️ ここからは推測です

グリコには業績面の事情もあるのではないだろうか。2024年4月に起きた基幹システム障害では、プッチンプリンなどのチルド食品が長期間出荷停止に追い込まれ、売上高への影響は300億円にのぼった。2025年12月期の決算でも純利益は前年比37.9%減の約50億円にとどまっている。値上げには、こうした業績を立て直す意図も含まれているのではないか。

 

 

 

では、カカオ在庫が一巡すればチョコ菓子は安くなるのか。
Bloombergの報道に基づけば、高値在庫が使い切られるのは2026年半ばごろだ。

そこからカカオの調達コストが実際に下がれば、2026年後半以降にコスト圧力は緩和に向かうだろう。
ただし円安や他の原材料費が上昇を続ければ、値下げに直結するとは限らない。

そもそもポッキーは、つい最近まで150円で買えた菓子だった。
ここ数年の値上がりの速さは、60年の歴史の中でも異例のペースといえる。

 

 

 

60円から245円へ──ポッキー60年の価格史と「150円時代の終わり」

ポッキーは1966年に60円で発売された。2026年5月に245円。60年で約4倍の値上がりだ。

だがこの4倍という数字より注目すべき事実がある。
値上げ備忘録の価格推移データによると、値上がり幅の約4割がわずか直近4年間に集中しているのだ。


35年守った「150円」が崩れるまで

ポッキーの価格史には、驚くほど安定した時期がある。

1966年:60円で発売

1980年:150円に到達

❸ 1980〜2015年:35年間、税込150円を維持

2015年9月:162円に値上げ(35年ぶり)

2022年9月:170円

2023年2月:183円

2024年2月:72g→67.8gに減量(実質値上げ)

2025年2月:219円

2026年5月:245円(予定)

1980年から2015年まで35年間、税込150円だった。
消費税の導入をまたいでも、150円は守られた。

 

 

 

ところが2022年以降は毎年のように改定が続き、わずか4年で72円上昇した。
60年間の値上がり幅は185円(60円→245円)。
そのうち約4割が直近4年に集中している計算だ。

消費者の声

Yahoo!知恵袋には「ポッキーってなんで今こんなに高すぎるんですか?コンビニで200円以上して声出そうになりました」(2025年11月)という投稿がある。
150円時代を知る人にとって、245円は別の商品に思えるだろう。

「昔のポッキーは量が多かった」は本当か

ポッキーの値段とともに話題になるのが内容量だ。
「昔はもっと入っていた」という声は多い。

だが値上げ備忘録のデータでは、箱にパンパンに入っていた1975年ごろでも内容量は72gだった。
2023年まで72gはずっと維持されている。
2024年2月に67.8gへ減量されたのは事実だが、「ものすごく減った」という印象ほどの変化ではない。

昔のポッキーは量が多かった箱が大きくなっただけで、1975年頃でも72g。中身の量より箱の印象が「減った」と感じさせている。

 

 

 

ポッキーだけではない──2026年の食品値上げ全体像

ポッキーの値上がりは、日本の物価上昇を象徴するひとつの断面にすぎない。

帝国データバンクの調査では、2026年は5月までの累計で食品3720品目が値上げされ、平均値上げ率は14%だ。
チョコレート1粒あたりの平均価格は436円に達し、2年連続で過去最高値を更新した。

帝国データバンクの調査によれば、カカオの下落が続いても円安や原材料コスト高は中長期的に続く見通しで、値下がりが消費者に届くまでにはまだ時間がかかりそうだ。

まとめ

  • 値上げ時期:2026年5月1日出荷分から
  • 対象:菓子類38品+チルド食品・飲料7品の計45品目
  • ポッキーチョコレート:税込238円→245円(+7円)
  • 値上げ幅:菓子類3〜12%、チルド食品・飲料8〜43%
  • 背景:カカオ豆は下落中だが、高値在庫の消化コスト+エネルギー費の高止まり

5月の値上げまでまだ2カ月ある。
よく買う商品が対象に含まれているなら、4月までの価格で購入しておくのもひとつの手だ。

 

 

 

よくある質問(FAQ)

Q1. グリコの値上げはいつからですか?

2026年5月1日出荷分から順次実施されます。

Q2. ポッキーの値上げ後の価格はいくらですか?

ポッキーチョコレートの店頭参考価格は税込238円から245円になります。

Q3. 値上げの対象商品は何ですか?

ポッキー各種やプリッツ各種など菓子類38品と、チルド食品・飲料7品の計45品目です。

Q4. カカオ豆が下がっているのになぜ値上げするのですか?

高値時に仕入れた在庫で製造を続けているため、国際相場の下落がまだ製品価格に反映されていません。

Q5. チルド食品の値上げ幅はどのくらいですか?

チルド食品・飲料は8〜43%の値上げで、菓子類の3〜12%より大幅に高い水準です。

Q6. ポッキーの値段は昔いくらでしたか?

1966年の発売時は60円で、1980年から2015年まで35年間は税込150円でした。

Q7. ポッキーの内容量は減りましたか?

2024年2月に72gから67.8gへ減量されましたが、箱がパンパンだった1975年頃も72gでした。

Q8. グリコは2025年にも値上げしましたか?

2025年2月に247品目を値上げし、ポッキーは183円から219円に引き上げられました。

Q9. チョコレート菓子は今後値下がりしますか?

高値在庫が一巡する2026年後半以降にコスト圧力が緩和する見通しですが、円安などの影響もあり不透明です。

Q10. 2026年5月に他の食品も値上げしますか?

帝国データバンクの調査では、2026年は5月までの累計で食品3720品目が値上げされています。

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リアルタイムニュースNAVI 編集部

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