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浜松市ノロウイルス食中毒、なぜクラゲ刺しで?原因は食材ではなかった

浜松市の飲食店でノロウイルス食中毒が発生。クラゲ刺しなどを食べた10人中7人が発症し営業禁止に。食品検査は陰性で、従事者からウイルスが検出された

| 読了時間:約6分

浜松市の飲食店でノロウイルス食中毒が発生し、10人中7人が下痢や嘔吐の症状を訴えた。
原因はクラゲ刺しなどの食事で、店は2月20日から営業禁止となっている。

この記事では、食中毒の詳しい経緯と、冬に急増するノロウイルスの正体、そして自分の身を守る方法まで伝える。

 

 

 

浜松市の飲食店で何が起きたのか

クラゲ刺しなどを食べた10人中7人が食中毒になった。

静岡新聞の報道によると、2月13日に浜松市中央区田町の飲食店で食事をした2グループ10人のうち、20歳〜29歳の男女7人が下痢・発熱・嘔吐を発症した。
患者の便からはノロウイルスGIIが検出されている。

提供された食事と患者の状況

提供された食事はサラダ、クラゲ刺し、青じそガリトマト、唐揚げなど。
入院した患者はおらず、全員が快方に向かっている。
(出典:浜松市 報道発表資料

注目すべきは、浜松市の報道発表資料にある検査結果だ。

患者の便5検体すべてからノロウイルスGIIが出た。
それだけではない。
従事者の便1検体と、施設のふき取り1検体からもノロウイルスGIIが検出された。

つまり、店のスタッフや調理環境そのものにウイルスがいた。
一方、食品3検体はすべて陰性だった。
食材そのものからウイルスは見つかっていない。

営業禁止処分の内容

浜松市の公表によると、店舗名は「がぶ飲み処 鬼ぞりゴリラ 浜松店」
運営は株式会社ファイブグループ
2月20日から衛生状況の改善が確認されるまで営業禁止処分となった。

食品からウイルスが出なかったのに、なぜ食中毒と断定されたのか。
その理由は次のセクションで明らかになる。

 

 

 

浜松市で2ヶ月に2件、なぜ続くのか

浜松市での食中毒は、2026年に入ってこれが2件目だ。

1件目は1月。
静岡新聞の報道によると、1月11日に別の飲食店で牡蠣などを食べた21人のうち10人が発症した。
こちらも原因はノロウイルスGII。
1月21日から営業禁止になっている。

  1件目(1月) 2件目(2月)
発生日 1月11日 2月13日
原因食品 牡蠣・刺身など クラゲ刺し・サラダなど
患者数 10人/21人中 7人/10人中
病因物質 ノロウイルスGII ノロウイルスGII
処分 営業禁止 営業禁止

1件目は牡蠣、2件目はクラゲ刺し
食材はまったく違う。
それなのに、どちらもノロウイルスGIIが原因だった。

浜松市の報道発表には、2ヶ月で2件17名という数字が記されている。
昨年の同時期は2件116名だったので、件数は同じだが患者数は大きく減っている。


ノロウイルスは牡蠣のイメージが強い。
しかし2件目のクラゲ刺しが示すように、特定の食材が危ないどんな食材でも感染者の手を経由すれば汚染される

2件目では食品3検体すべてが陰性だったのに、従事者の便と施設のふき取りからウイルスが出た。
食材が問題なのではなく、調理する人の手が問題だった。
これは全国的なデータとも一致する。

 

 

 

冬の食中毒の正体、ノロウイルスとは

食中毒は夏のもの → 実はノロウイルスは冬が本番だ。

厚生労働省によると、年間の食中毒患者数の約半分はノロウイルスが原因だ。
その約6割は11月〜2月に集中している。

令和6年のデータでは、食中毒患者14,229人のうち8,656人がノロウイルスだった。


たった10〜100個で感染する

ノロウイルスの最大の特徴は、感染力の異常な強さだ。

ほとんどの食中毒菌は、1,000個〜1億個が体に入らないと発症しない。
ノロウイルスはわずか10〜100個で感染が成立する。

一般的な食中毒菌

1,000個〜1億個

ノロウイルス

10〜100個

感染者の便1グラムには数億〜数十億個のウイルスが含まれる。
手洗いが不十分なまま食材に触れれば、ごく微量のウイルスが食品に移る。
食べた人はたった数十個のウイルスで発症してしまう。

 

 

 

8割は食材ではなく「人の手」から

ノロウイルス食中毒と聞くと、牡蠣や二枚貝を思い浮かべる人が多いだろう。

しかし厚生労働省のWEBマガジンによると、ノロウイルス食中毒の感染経路のうち、感染した調理者を介して汚染された食品が原因となった事例が約8割を占めている。

今回の浜松のケースでもこのパターンが当てはまりそうだ。
食品検査は陰性、従事者の便からはウイルスが出た。
クラゲやサラダが問題だったのではなく、それを盛り付けた手にウイルスがいたのだろう。

ノロウイルス食中毒の核心

ノロウイルス食中毒は「何を食べたか」より「誰が作ったか」が決定的に重要
調理者の手洗いと健康管理が最大の防御線になる。

 

 

 

自分の身を守る4つのポイント

ノロウイルスにワクチンはなく、アルコール消毒も効きにくい

政府広報オンラインは、ノロウイルス予防の4原則として「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「ひろげない」を掲げている。

原則 具体的にやること
持ち込まない 下痢や嘔吐の症状があるときは調理しない
つけない 調理前・食事前・トイレ後に石けんで手を洗う
やっつける 食品は中心温度85℃〜90℃で90秒以上加熱する
ひろげない 嘔吐物は乾燥前に処理し、塩素消毒液で拭き取る

飲食店だけの話ではない。
家庭の台所でも同じことが起きる。

石けんそのものにノロウイルスを殺す力はない。
しかし手の脂や汚れと一緒にウイルスを洗い流す効果がある。
指の間、爪の中、手首まで丁寧に洗うのがコツだ。


もうひとつ知っておきたいのが、ノロウイルスは症状が治まった後も、便から1週間〜1ヶ月ほどウイルスが排出され続けるという点だ。
「もう治った」と思ってすぐに料理をすると、家族にうつしてしまう。

⚠️ 回復後も要注意

症状が消えてもウイルスは体内に残っている。
回復後もしばらくは食品を直接扱わず、手洗いを徹底すること。

浜松市保健所も「冬場はノロウイルスが流行しやすい時期のため、調理前や飲食の前には手洗い等の対策を徹底してほしい」と呼びかけている。
2月はまだ流行期の真っ只中だ。
今日の夕食を作る前に、まず手を洗おう。

 

 

 

まとめ

  • 浜松市中央区の飲食店で2月13日にクラゲ刺しなどを食べた10人中7人がノロウイルス食中毒を発症した
  • 店舗は2月20日から営業禁止処分。浜松市で2026年2件目の食中毒となった
  • 食品からウイルスは検出されず、従事者の便と施設のふき取りから検出。調理者の手を介した汚染が疑われる
  • ノロウイルスは10〜100個で感染し、食中毒患者全体の約半数を占める冬場最大の食中毒原因
  • 予防の基本は手洗い。石けんで指の間・爪・手首まで丁寧に洗い、症状回復後もしばらくは調理を控える

よくある質問(FAQ)

Q1. 浜松市で食中毒が起きた店はどこ?

浜松市中央区田町の「がぶ飲み処 鬼ぞりゴリラ 浜松店」。運営は株式会社ファイブグループ。

Q2. クラゲ刺しの食中毒の原因は何?

ノロウイルスGII。食品検査は陰性で、従事者の便と施設ふき取りからウイルスが検出された。

Q3. ノロウイルスの症状はどんなもの?

主に下痢・嘔吐・腹痛・37〜38℃の発熱。潜伏期間は24〜48時間で、症状は1〜2日で治まる。

Q4. ノロウイルスにアルコール消毒は効く?

効きにくい。石けんと流水での手洗いが最も有効。調理器具は85℃以上の熱湯か塩素消毒液で消毒する。

Q5. ノロウイルスは何個で感染する?

わずか10〜100個で感染が成立する。ほとんどの食中毒菌が1,000個以上必要なのと比べて桁違いに少ない。

Q6. 食中毒になった店はいつから営業禁止?

2026年2月20日から、衛生状況の改善が確認されるまでの間、営業禁止処分。

Q7. ノロウイルスは治った後もうつる?

症状が消えても便から1週間〜1ヶ月ほどウイルスが排出され続ける。回復後も手洗いの徹底が必要。

Q8. 浜松市の2026年の食中毒は何件?

2月20日時点で2件17名。1件目は1月に牡蠣が原因で10人が発症した。

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リアルタイムニュースNAVI 編集部

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