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都立日比谷高校の入試で数学に出題ミスがあり、24人が追加合格となった。
同じ入試では理科でもミスが見つかっており、2科目連続の異例の事態だ。
この記事では、出題ミスの内容から追加合格者がどうなるのか、さらにはYouTubeで試験2日後に指摘されていた事実までを整理する。
この記事でわかること
日比谷高校の数学入試で出題ミス――全員に8点加点、24人が追加合格
東京都教育委員会は2026年3月3日、日比谷高校の数学で出題ミスがあったと発表した。
日テレNEWSの報道によると、2月21日に行われた入試の数学で、公表した正答以外にもう1つ別の正答が存在していた。
問題として不適切だったため、受検者全員に一律8点を加点。
再採点の結果、24人が新たに合格者となった。
発覚のきっかけは外部からの指摘
合格発表日の3月2日に、学習塾の関係者が日比谷高校に問い合わせたことで初めてミスが判明した。
つまり、合格発表が終わった後に「実は問題が間違っていた」とわかったことになる。
数字で見る影響の大きさ
日比谷高校の今年の入試データを見ると、その影響の大きさがわかる。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 募集人員 | 253人 |
| 受検者数 | 420人 |
| 当初の合格者数 | 270人 |
| 追加合格者数 | 24人 |
| 追加後の合格者数 | 294人 |
| 受検倍率 | 1.66倍 |
リセマムの報道によると、受検者は420人。
追加合格の24人は受検者の約5.7%にあたる。
この24人は一度「不合格」を言い渡されている。
合格発表から追加合格の発表まで、わずか1日しかなかった。
出題ミス発覚までの時系列
2月21日:都立高校一般入試を実施
3月2日:合格発表。同日、塾関係者がミスを指摘
3月3日:都教委が出題ミスと24人の追加合格を発表
では、そもそもなぜ「正答が2つ」という事態が起きたのか。
なぜ「正答が2つ」になったのか――試験2日後にはYouTubeで指摘されていた
日比谷高校は、都が指定する進学指導重点校の1つだ。
国語・数学・英語の3教科は共通問題ではなく、学校が独自に作る自校作成問題で入試を行う。
今回ミスがあったのは、この自校作成の数学だ。
都教委によると、公表した正答以外にもう1つ別の正答が存在していたという。
⚠️ 推測を含む情報
出題ミスの具体的な問題番号については、公式発表での特定が確認できていないため推測を含みます。
ここで注目すべき事実がある。
試験からわずか2日後の2月23日、数学専門のYouTubeチャンネルが日比谷の数学を解説する動画を投稿していた。
そのタイトルには、はっきりとこう書かれている。
合格発表後に初めて判明したミス → 外部の解説者が2日で気づいていた。
作問した教員も採点した教員も10日間見つけられなかった。この事実は重い。
自校作成問題のチェック体制への疑問
自校作成問題は、各校の教員が作成する。
共通問題とちがい、都教委全体での大がかりなチェックは入りにくいのではないだろうか。
作問者が少人数であれば、思い込みによる見落としが起きやすい。
作問者が想定した解法以外のアプローチに気づけなかったことが原因だろう。
8点という加点の大きさは、100点満点の数学で1問分に相当する。
この1問のミスが、24人の合否を分けた。
追加合格となった24人は、これからどうなるのか。
追加合格の24人はどうなるのか――都立高校に「繰り上げ合格」制度はない
追加合格と聞くと朗報に思えるが、話はそう単純ではない。
まず押さえておきたいのは、都立高校には「繰り上げ合格」や「補欠合格」の制度がないという点だ。
通常、不合格になった受検者に再びチャンスが回ってくることはない。
今回の追加合格は、出題ミスという異常事態による例外的な措置だ。
問題はタイミングにある。
リセマムの報道によると、合格発表は3月2日。
入学手続きの締め切りは3月3日の正午だった。
追加合格の発表はその3月3日だ。
追加合格者が直面するジレンマ
不合格を知った受験生は、すぐに私立高校への入学手続きに動くのが普通だろう。
追加合格の24人の中にも、すでに私立の入学金を払い、手続きを終えた人がいるのではないか。
一度「不合格」を告げられた翌日に「実は合格でした」と言われたら、喜びよりも戸惑いが先に立つはずだ。
日比谷に入学するのか、すでに手続きした私立に進むのか。
選択を迫られる時間はほとんどない。
過去にもあった日比谷の「合格者と入学者のズレ」
日比谷は以前から、合格者と実際の入学者のギャップに悩まされてきた学校でもある。
2024年度の入試では、合格者268人のうち18人が入学を辞退し、5年ぶりに二次募集を行った。
つまり日比谷は「辞退で定員割れ」という問題を抱えてきた。
そこに今度は「出題ミスによる追加合格」という逆方向の問題が加わった形だ。
追加合格者への具体的な対応は、3月3日時点ではまだ詳細が発表されていない。
都教委の続報を待つ必要がある。
ただし今回の出題ミスは、日比谷だけの問題ではなかった。
同じ入試で理科にも出題ミス――2科目連続ミスが浮き彫りにした構造的な問題
同じ2月21日に行われた都立高校入試では、共通問題の理科でも出題ミスが見つかっている。
東京都教育委員会のプレスリリースによると、理科の浮力に関する実験問題で設定に誤りがあった。
おもりの体積の値が間違っており、示された実験結果が得られない状態だったという。
こちらは約35,000人の受検者全員に一律4点を加点する対応がとられた。
理科と数学、2科目で出題ミス。
しかも中身はまったく別のミスだ。
| 理科(共通問題) | 数学(自校作成) | |
|---|---|---|
| ミスの内容 | 実験設定の値が不適切 | 正答が2つ存在 |
| 発覚のきっかけ | 採点中の教員が指摘 | 塾関係者が指摘 |
| 発覚日 | 2月24日 | 3月2日 |
| 発表日 | 2月25日 | 3月3日 |
| 対象者数 | 約35,000人 | 420人 |
| 加点 | 一律4点 | 一律8点 |
| 追加合格 | なし | 24人 |
共通問題でも自校作成問題でも、それぞれ別の種類のミスが起きている。
そして見逃せないのは、どちらも作問した側ではなく外部からの指摘で発覚したという共通点だ。
過去にも繰り返されてきた都立入試のミス
都立高校の入試ミスは今回が初めてではない。
2014年には、都立高校全体で2年間に2,211件の採点ミスが見つかり、18人が本来合格だったのに不合格にされていたことが判明した。
2022年にも事務処理ミスで3人が追加合格になっている。
構造的な問題の疑い
今年の入試で理科と数学の2科目連続ミスが起きた事実は、個々の教員のうっかりでは片づけられない。
作問から採点までのチェック体制そのものに、構造的な弱点があるのではないだろうか。
まとめ
| 何が起きたか | 日比谷高校の数学で正答が2つある問題が出題された |
| 対応 | 受検者全員に一律8点加点。24人を追加合格 |
| 発覚の経緯 | 合格発表日に塾関係者が指摘。YouTubeでは試験2日後に指摘済み |
| 追加合格者の状況 | 都立には繰り上げ合格制度がなく異例の措置。入学手続き日程との兼ね合いが課題 |
| 背景 | 同じ入試で理科にも出題ミス。過去にも採点ミスは繰り返されている |
追加合格となった24人への具体的な対応や、都教委の再発防止策については、続報で明らかになるだろう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 日比谷高校の出題ミスはどの教科で起きた?
数学の自校作成問題で、公表した正答以外にもう1つ別の正答が存在していた。
Q2. なぜ24人が追加合格になった?
出題ミスの問題を全員正解扱いとし一律8点を加点した結果、24人が合格ラインを超えた。
Q3. 出題ミスはいつ発覚した?
合格発表日の3月2日に、学習塾の関係者が日比谷高校に問い合わせたことで判明した。
Q4. 追加合格者は日比谷高校に入学できる?
入学の権利は与えられるが、入学手続き日程との兼ね合いで具体的対応は続報待ちとなっている。
Q5. 同じ入試で理科にも出題ミスがあった?
共通問題の理科でも浮力の実験問題に誤りがあり、約35,000人全員に一律4点が加点された。
Q6. 日比谷高校の入試の倍率は?
2026年度の受検倍率は1.66倍。募集253人に対し420人が受検した。
Q7. 都立高校に繰り上げ合格の制度はある?
都立高校には繰り上げ合格や補欠合格の制度がなく、今回の追加合格は異例の措置。
Q8. 都教委は再発防止策を発表した?
2026年3月3日時点では具体的な再発防止策は発表されておらず、続報を待つ必要がある。
リアルタイムニュースNAVI 編集部
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📚 参考文献
- 日テレNEWS NNN「【速報】日比谷高校入試で出題ミス 24人を追加合格 数学で正答が2つ存在」(2026年3月3日)
- 東京都教育委員会「令和8年度東京都立高校入学者選抜学力検査問題(理科)の誤り及び採点上の対応について」(2026年2月25日)
- リセマム「【高校受験2026】東京都立高3万5310人が受検…日比谷1.66倍」(2026年2月21日)
- YouTube「2026 都立日比谷 高校入試 数学 全問解説速報」(2026年2月23日)
- Yahoo!ニュース「【高校受験2026】東京都立高の合格状況…実質倍率1.26倍」(2026年3月2日)