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井手らっきょが『しくじり先生』で明かした秒給9万円。
100mを走るだけで100万円、バブル時代のギャラは大谷翔平の秒給の約180倍だった。
だが月収400万円を誇った男は、今は熊本で小さなスナックを営んでいる。
この記事でわかること
バブル時代の「秒給9万円」── 100mを走るだけで100万円の仕事
ENCOUNTによると、井手らっきょは2026年2月20日放送のABEMA『しくじり先生』で、バブル時代の営業仕事を振り返った。
大企業の運動会にサプライズゲストとして呼ばれる。
紹介され、100mを11秒で走り抜ける。
ゴールした瞬間、司会が告げる。
「井手らっきょさんでした。ありがとうございました!」って。それで終わりですよ
── 井手らっきょ(ENCOUNT)
ひと言も話していない。
会場にいたのは十数秒。
それでギャラは100万円だった。
100万円を走った11秒で割ると、1秒あたり約9万909円。
井手本人も番組内で「秒給9万円」と語っている。
この数字がどれほど異常か。
大谷翔平の秒給と並べてみる。
| 井手らっきょ (バブル期) |
大谷翔平 (2025年) |
|
|---|---|---|
| 秒給 | 約9万円 | 約500円 |
| 計算根拠 | 100万円÷11秒 | 年収約163億円÷ 365日÷24h÷60m÷60s |
| 年間総収入 | MAX約4,800万円 | 約163億円 |
秒給だけを見れば、井手は大谷の約180倍だ。
もちろん年収では比較にならない。
大谷は年間を通じて稼ぎ続けるが、井手の「秒給9万円」は11秒間だけの瞬間最大風速にすぎない。
それでも、たった11秒の全力疾走に100万円が支払われたという事実は、バブルという時代の空気をこれ以上なく物語っている。
井手はMAX月収について「400万円くらいかな」と明かした。
30代、40代の平均月収は200〜300万円だったという。
テレビ出演に加え、こうした企業営業が収入の大きな柱だった。
バブル期の企業は、社員の運動会や忘年会に惜しみなく金を使った。
芸能人を呼ぶのもステータスの一つ。
そのなかで「芸能界一足が速い男」の存在は、企業にとって格好のサプライズ要員だったのだろう。
だが、なぜ一介の芸人が「芸能界一の俊足」と呼ばれたのか。
そこには、裸芸人という肩書からは想像もつかない身体能力が隠れている。
ジョイナーに勝ち、プロ野球テストに受かった「裸芸人」の正体
井手らっきょと聞いて浮かぶのは、スキンヘッドで裸になる芸人の姿だろう。
「芸がないから脱いでいる」──そんなイメージを持つ人もいるかもしれない。
ところが、この男の100m走の自己ベストは10秒89だ。
東スポWEBによると、井手は芸人最速の韋駄天として知られ、100m走の自己ベストが10秒89だった。
10秒89とはどのくらいの速さか。
女子100mの世界記録は、フローレンス・ジョイナーが1988年に出した10秒49。
この記録は2026年現在も破られていない。
井手のタイムはその世界記録に1秒40差まで迫るレベルだ。
五輪金メダリストに「勝った」芸人
1993年、井手はフジテレビの番組でそのジョイナー本人と100m走で対決した。
ソウル五輪の金メダリスト、女子100mと200mの世界記録保持者だ。
Wikipediaの記載によると、井手はジョイナーに100m走で勝利した。
ジョイナーからは「あなたすごいですね」と声をかけられ、愛用のスパイクにサインをもらったという。
驚きのポイント
しかも井手は陸上の経験がない。MCの若林正恭に「学生時代、陸上選手だったんですか?」と聞かれ、「野球です」と即答している。
プロ野球テストにも合格していた
身体能力の凄さは走力だけではない。
『ビートたけしのスポーツ大将』の企画で、たけし軍団全員が日本ハムファイターズの入団テストを受験した。
通常のテストとまったく同じ内容だ。
東スポWEBによると、伊集院光はこの話を「すごい伝説なのよ」と紹介。
合格したのは井手ただ一人だった。
スカウトからは「年齢基準からすると獲ることはできないけど」と惜しまれたという。
裸になるだけの芸人 → 30歳近い年齢でなければプロ野球選手になっていた男が、テレビで裸になっていたわけだ。
裸芸と俊足。ふたつの武器で一時代を築いた井手らっきょ。
だが、時代の変化はこの男を容赦なく追い詰めていく。
月収400万円から20万円へ ── コンプラ時代に裸芸人が失ったもの
月収400万円が20万円になった。20分の1だ。
東スポWEBによると、井手は50代を過ぎた頃、コンプライアンス強化の波に直面した。
テレビで裸になることが許されなくなり、仕事は激減。
裸芸一本で勝負してきた男にとって、それは武器を取り上げられたに等しい。
全盛期(30〜40代)
月収200〜400万円
現在(66歳)
月収約20万円
| 全盛期 | 現在 | |
|---|---|---|
| 活動拠点 | 全国ネットのテレビ | 熊本ローカル |
| 家族 | 妻子あり | 独身(離婚) |
ここで見落としてはいけないことがある。
井手の芸の質が落ちたわけではない。
100mを走る脚力も、裸になる度胸も、本人のなかでは何も変わっていない。
芸人が落ちぶれた → 変わったのは社会のほうだ。
結婚25年の離婚、そして熊本へ
収入の激減は私生活にも影を落とした。
結婚25年で熟年離婚。
軍団の仲間からは「井手べっきょ」とあだ名をつけられたと、本人は笑いに変えていた。
2018年、井手は活動拠点を故郷の熊本に移す。
現在はカラオケスナック「らっきょの小部屋II」を営みながら、ローカルタレントとして九州を中心に活動している。
娘の結婚式で再び「裸芸人」に
どん底のなかで、娘が結婚することになった。
その娘から意外な頼みごとがあった。
「バージンロードは獅子舞パンツで歩いてほしい」。
時代がどれだけ変わっても、娘だけは父の芸を肯定してくれた。
井手はモーニング姿に下半身は獅子舞パンツという出で立ちで、バージンロードを歩いた。
外国人の神父は怒るどころか「ブラボー」と叫んだという。
しかし炎上
この様子がネットニュースになると「教会や新郎の親族に失礼だろ」と炎上。
井手によると、娘は「パパごめんね、私のせいで」と謝ったという。
しくじり先生のMC・若林正恭は「娘さんのお願いでもあるわけじゃないですか」と同情を寄せた。
裸芸人が裸でいられなくなった時代。
その残酷さは、11秒で100万円を稼いだバブルの記憶と表裏一体だ。
まとめ
- バブル期、企業運動会で100mを走るだけで100万円。秒給は約9万円で大谷翔平の約180倍
- 100m自己ベスト10秒89。ジョイナーに勝利し、日本ハムの入団テストにも合格したアスリート
- コンプラ強化で月収400万→20万に激減。結婚25年で離婚し、現在は熊本でスナック経営
- しくじり先生で語られた半生は、バブルの熱狂とコンプラ時代の残酷さの両面を映している
| 時期 | できごと |
|---|---|
| バブル期 | 企業運動会で100mを走って100万円。秒給9万円 |
| 1993年 | 五輪金メダリスト・ジョイナーに100m走で勝利 |
| 全盛期 | MAX月収400万円、30〜40代平均200〜300万円 |
| 50代以降 | コンプラ強化で月収20万円に激減 |
| 離婚後 | 熊本に移住、スナック「らっきょの小部屋II」を経営 |
| 2026年2月 | しくじり先生に出演、バブル時代の収入を告白 |
秒給9万円という数字のインパクトは強い。
だがその裏には、プロ野球テストに受かるほどの身体能力と、時代の変化に翻弄された一人の芸人の人生がある。
しくじり先生の放送はABEMAで視聴できる。
井手らっきょの話が気になった人は、番組本編で本人の語り口を直接確かめてみてほしい。
よくある質問(FAQ)
Q1. 井手らっきょの「秒給9万円」とはどういう意味?
バブル期の企業運動会で100mを11秒で走り、ギャラ100万円を受け取ったことから1秒あたり約9万円と計算した本人の表現です。
Q2. 井手らっきょの100m走の自己ベストは何秒?
100m走の自己ベストは10秒89。芸人最速の記録で、女子100m世界記録の10秒49に1秒40差に迫るタイムです。
Q3. 井手らっきょの最盛期の月収はいくら?
MAX月収は400万円。30代・40代の平均月収は200〜300万円だったと本人が『しくじり先生』で明かしました。
Q4. 井手らっきょは現在何をしている?
2018年に故郷の熊本に移住し、カラオケスナック「らっきょの小部屋II」を経営しながらローカルタレントとして活動しています。
Q5. 井手らっきょがフローレンス・ジョイナーに勝ったのは本当?
1993年のフジテレビの番組でジョイナーと100m走で対決し勝利。ジョイナーから愛用スパイクにサインをもらいました。
Q6. 井手らっきょの月収が400万円から20万円に下がった理由は?
50代以降、コンプライアンス強化で裸芸がテレビでできなくなり仕事が激減したためです。
Q7. 井手らっきょは日本ハムのプロテストに合格した?
『ビートたけしのスポーツ大将』の企画で入団テストを受け、たけし軍団で唯一合格。年齢基準で入団には至りませんでした。
Q8. 大谷翔平の秒給と比べるとどうなる?
大谷翔平の秒給は年収換算で約500円。井手らっきょの秒給9万円はその約180倍ですが、年収では大谷が圧倒的に上です。
Q9. 井手らっきょの娘の結婚式で何があった?
娘の希望で獅子舞パンツ姿でバージンロードを歩いたところネットで炎上。娘から「パパごめんね」と謝られました。
リアルタイムニュースNAVI 編集部
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📚 参考文献
※「井出らっきょ」は誤表記です。正式には井手らっきょが正しい表記です。