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京都地裁「ジジイババア」投稿は誰?裁判官でない一般職員と最高裁

| 読了時間:約5分

あの過激な投稿、書いたのは裁判官じゃなかった。

京都地裁の傍聴人を「ジジイババア」「鬱陶しかった」と評した X (旧ツイッター)への投稿。

多くの人が知りたいのは、結局あれを書いたのは誰で、その人はどうなったのか、だろう。

弁護士ドットコムニュース によると、最高裁は取材に、書いたのは裁判官ではない一般の職員だと認めた。

ただし、その職員の名前や部署は明かされていない。

裁判官が下品な言葉を並べたわけではなかった、という一点が、この話のいちばん意外なところだ。


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京都地裁「ジジイババア」投稿は誰?裁判官でない一般職員と最高裁

書いたのは裁判官じゃない一般職員

法服を着た人物の暴言――と思いきや、書き手は別だった。

投稿を書いたのは、 京都地裁 に所属する裁判官ではなく、 一般の職員 である。

これは 最高裁 が弁護士ドットコムニュースの取材にはっきり答えた内容だ。

裁判を進める裁判官と、その裁判所で働く事務方の職員は、まったく別の立場になる。

今回、暴言をネットに流したのは後者だった。

なぜ最高裁がわざわざ「裁判官ではない」と口にしたのか。

裁判官が傍聴人をあざける言葉を投げたとなれば、裁判そのものの公正さが疑われる。

だからこそ、書いたのは裁判をする人ではない、という切り分けが最初に示された。

もう一つ押さえておきたい点がある。

この職員の氏名も、どの部署にいるのかも、 公表されていない

ネット上では「誰なのか」という関心が高いが、少なくとも公になっている情報の中に、個人を特定できる名前はない。

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書いた人物の輪郭は見えた。

残るのは、その人にどんな決着がついたのかだ。

この職員は処分されたのか

「お答えを差し控える」――最高裁はそう繰り返した。

京都地裁も最高裁も、この職員を処分するかどうかを含めて「対応を検討している」という姿勢を崩していない。
読売新聞 の取材に対して地裁は、処分するかどうかも含めて対応を検討したい、と答えている。

つまり、報道の時点では、まだ何も決まっていなかった。

では、その後どうなったのか。

懲戒などの最終的な処分が下されたのか、下されていないのか。

この点について、本稿の執筆時点で結果を確定的に伝える続報は確認できていない。

宙づりのまま時間だけが過ぎている、というのが正直なところだ。

答えが出ていない、という事実そのものが、この件の落ち着かなさを表している。

名前も出ず、結末も見えない。

話題の大きさに比べて、公式に語られた情報はとても少ない。

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処分の行方より先に、多くの人が引っかかるのはもっと手前の一点だ。

公開されている法廷の出来事を書いて、なぜ罪に問われかねないのか。

公開の法廷でもなぜアウトなのか

傍聴席は誰でも入れる。

だから書いても自由――そうとは限らない。

裁判の傍聴席は、基本的に誰でも入って見られる場所だ。

見学が許された公開の場なのだから、そこで起きたことをネットに書いても問題ないはずだ、と感じる人は多いだろう。

ところが、書いたのが役所の中の人となると、話は簡単ではなくなる。

国家公務員には、 国家公務員法 という法律で二つの縛りがかかっている。

一つは信用失墜行為の禁止(役所全体の信頼を傷つける行いをしてはいけない、という決まり)。

もう一つは守秘義務(仕事上で知った秘密を外に漏らしてはいけない、という決まり)だ。

傍聴人を「ジジイババア」とあざける言葉は、この信用失墜のほうに触れかねない。

さらにやっかいなのが、守秘義務の線引きだ。

公務員倫理にくわしい元立命館大教授の鵜養幸雄氏は、公開の法廷での出来事であっても、誰もが知る「公知の事実」とまではいえず、守秘義務の観点から検討の対象になるとしている。

傍聴席は誰でも入れる公開の場だが、職員がそこで見たことを職務の立場のまま流すと、単なる「みんなが知っている話」の枠には収まらなくなる、という見立てだ。


見学OKの場所で見たことでも、役所の中の人が仕事の立場でネットに書けば、話は別になる。

「公開だから何を書いても自由」ではない、という一線がある。

言いかえれば、こういうことになる。

これは法廷に限らない。

公開の傍聴席でも、職員が職務の立場で流すと守秘の物差しが働く。
公開の傍聴席でも、職員が職務の立場で流すと守秘の物差しが働く。(※イメージ図)

窓口でも、現場でも、「公開の場だから」と軽い気持ちで職場の出来事を書き込む行為が、同じように組織の信頼を揺らしかねない。

法律の物差しが見えたところで、では彼をそこまで書かせた「元の騒ぎ」自体は、どれほどのものだったのか。


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90デシベルの法廷で何が起きたか

ずっと90デシベル超え。

地下鉄の車内並みの騒音だった。

投稿には、法廷の様子がこう記されていた。

「ずっと90dB(デシベル)超えてて鬱陶しかった」。

90 デシベルは、地下鉄の車内やパチンコ店の中に匹敵する騒がしさだ。

普通の会話がおよそ60デシベルであることを思えば、法廷の中がどれほど騒然としていたかが伝わってくる。

閉廷後の傍聴席は、地下鉄の車内に匹敵する90dB超だった。
閉廷後の傍聴席は、地下鉄の車内に匹敵する90dB超だった。(※イメージ図)

この騒ぎには背景がある。

投稿された9月22日、京都地裁では、京都大学の構内で起きた公務執行妨害容疑(公務員の仕事を力ずくで妨げた疑い)などで逮捕された男性2人について、勾留理由開示という手続きが開かれていた。

勾留理由開示とは、逮捕・勾留された人に、なぜ身柄を拘束するのかを裁判所が説明する手続きのことだ。
共同通信 によると、閉廷後、傍聴席で大声を上げるなどの騒ぎがあったとされる。

投稿では、この騒ぎに加わった人たちを「中核派の勾留理由開示で、京大の左翼と別のジジイババア左翼集団が応援に来てたけど 法廷で騒ぐわ」などと書いていた。

あの暴言は、静かな法廷でいきなり飛び出したのではなく、実際に荒れた現場のただ中で書かれたものだった。

もう一つ、後を引く事実がある。

この投稿をしたアカウントは、報道されたあとも見られる状態のままで、 200 回近くリポスト(拡散)されていた。

過去の投稿には「正面玄関の報道陣邪魔やな」といった、報道陣への不満を漏らしたものもあった。

その場の勢いで一度だけ口が滑った、という話では片づかない痕跡が残っている。

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見学できる場所で見たことでも、役所の中の人が仕事の顔のまま書けば、扱いは変わる。

今回の一件は、その境目の細さを静かに突きつけている。

まとめ

  • 傍聴人を「ジジイババア」と書いたのは京都地裁の裁判官ではなく、最高裁が「裁判官ではない一般職員」だと認めた別の人物。氏名・部署は公表されていない。
  • 処分するかどうかは地裁・最高裁とも「検討中」のままで、最終的な結末を伝える続報は本稿執筆時点で確認できていない。
  • 傍聴席は誰でも入れる公開の場でも、職員が職務の立場でネットに流すと「公知の事実」とはいえず、守秘義務・信用失墜の観点で検討対象になりうる、と専門家は指摘する。
  • 暴言の舞台は、中核派系の勾留理由開示を巡って閉廷後に荒れた法廷で、投稿者自身が「90dB超え」と書くほどの騒音(地下鉄車内なみ)だった。

見学できる場所で見たことでも、役所の中の人が仕事の顔のまま書けば、扱いは変わる――今回の一件は、その境目の細さを静かに突きつけている。

よくある質問(FAQ)

Q1. 京都地裁で「ジジイババア」と投稿した職員は誰?裁判官なの?

書いたのは裁判官ではなく京都地裁の一般職員だと最高裁が認めています。

氏名や部署は公表されていません。

Q2. 投稿した職員は処分されたの?

地裁・最高裁とも処分を含め「対応を検討中」とし、最終的な処分の有無を伝える続報は現時点で確認できていません。

Q3. 公開の法廷での出来事を投稿して、なぜ問題になるの?

公開の場でも職員が職務の立場で流すと「公知の事実」とはいえず、守秘義務や信用失墜の観点で検討対象になりうると専門家は指摘します。

Q4. そもそも法廷で何の騒ぎがあったの?

京都大構内での公務執行妨害容疑で逮捕された男性2人の勾留理由開示があり、閉廷後に傍聴席で大声を上げる騒ぎがあったとされます。

Q5. 投稿された「90dB」ってどのくらいの騒がしさ?

約90デシベルは地下鉄の車内やパチンコ店の中に匹敵します。

普通の会話が約60デシベルなので、かなり騒然とした状態です。

Q6. 問題の投稿は今も見られるの?

投稿したアカウントは報道後も閲覧できる状態で、200回近く拡散されていました。

過去には報道陣への不満を書いた投稿もあったとされます。

📚 参考文献

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リアルタイムニュースNAVI 編集部

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