| 読了時間:約5分
スマホで7年間走り続けた『マリオカート ツアー』が、2026年9月30日15時に終わる。
任天堂 ・ DeNA ・ バンダイナムコスタジオ が共同開発し、2019年9月25日にリリースされたこのゲームは、配信初週に 9,000万 ダウンロードを記録した。
これは当時の任天堂スマホゲーム史上、最多の数字だった。
それほど多くの人に落とされたゲームが、なぜ7年で幕を閉じることになったのか。
課金したルビー(ゲーム内通貨)はどうなるのか。
この記事でわかること

9月30日15時に完全終了、その後はどうなる?
「 2026年9月30日(水)15:00をもちまして終了させていただくことになりました 」——この一行が、7年間続いたスマホゲームの幕切れだ。
任天堂「スマートフォン向けアプリ『マリオカート ツアー』サービス終了のお知らせ」 によると、ルビーの販売はすでに 2026年7月8日15時 に終了している。
ゴールドパス(月額の有料会員サービス)への新規加入と自動更新も、同日15時に止まった。
お金で購入した「有償ルビー」が残っている人への注意点がある。払い戻しの手続きはアプリ内のフォームから申請する。 アプリを消してしまうとフォームにアクセスできなくなる ため、払い戻しが完了するまでアンインストールしてはいけない。払い戻しの詳細な手順は、サービス終了後に公式サイトで案内される予定のため、9月30日より前に手続きを完了させることはできない仕組みだろう。
⚠️ アプリをアンインストールする前に必ず確認を
有償ルビーの払い戻しはアプリ内フォームから申請する必要があります。
アプリを削除するとフォームにアクセスできなくなります。
払い戻し完了まではアプリを残しておいてください。
ゴールドパスに加入中だった人は、継続特典を除く特典を 9月30日 まで引き続き使える。
まだ加入していなかった人も、 8月5日 の「バカンスツアー」開始後からサービス終了まで、継続特典を除くゴールドパスの特典を無料で利用できる。
プレイヤー記録はゲーム内で 2027年1月13日 まで確認できる。
広告
では、そもそもなぜ今のタイミングで終わることになったのか。
2023年にはすでに新しいコンテンツが止まっていたのに、3年間も運営が続いていた理由は何だったのか。
2023年から「新コンテンツなし」なのになぜ今?
新しいキャラもコースも追加されなくなってから、すでに 3年 が経っていた。
AUTOMATON「『マリオカート ツアー』9月30日サービス終了へ、約7年の歴史に幕」 によると、 2023年10月4日 以降、キャラクター・コース・マシン・グライダーの新規追加が終了した。
以降は、過去に開催したツアーのコンテンツをローテーションで回す運営に切り替わった。
それでも、ゲームそのものは止まらなかった。
2025年7月 には、Switch 2用ソフト『 マリオカートワールド 』の発売を記念したアップデートが実施され、一時的に新コンテンツが追加された。
「もう終わる」と言われながら続いた3年間の末に、 2026年7月8日 、サービス終了が発表された。
マリオカートワールドの発売によって、任天堂のマリオカートに関するリソースがコンソール版に集中し、ツアーの終了判断が加速したのではないか。
iOS/Android向けに基本無料でリリース。
初週 9,000万 DLを記録
収益の柱だった「ドカン」(ガチャ機能)が廃止。
直接購入方式に移行
キャラ・コース・マシン・グライダーの追加が終了。
過去ツアーのローテーション運営へ
『マリオカートワールド』発売を機に一時的に新コンテンツを追加
約7年の歴史に幕。
オフライン版への移行はなし
ただ、ここで一つ気になる事実がある。
マリカツは 1週間 で 9,000万 ダウンロードという、任天堂スマホゲーム史上最多の記録を打ち立てていた。
広告
それほどの規模を持ちながら、なぜ収益的に苦しくなっていったのか。
1億4000万DLでも儲からなかった、その理由
リリース後 98日間 で 1億4,230万 ダウンロード—— 日本の全人口を超える規模だ 。
しかし収益は、ダウンロード数が 10分の1 以下の別タイトルに 3倍 以上の差をつけられていた。
gamebiz「『マリオカート ツアー』のDL数は推定1億2390万と好調なスタート」 (Sensor Tower調査)によると、リリース初月の収益は 3,700万ドル (約 40億円 )だった。
一方、同期間の ファイアーエムブレム ヒーローズ はダウンロード数がマリカツの 10分の1 以下にもかかわらず、収益は約 1億2,360万ドル (約 133億円 )だったとされる。
約 3倍 以上の差だ。
DL数は 1億4,230万 と圧倒的。
しかし1人あたりの課金額は低かった
DL数はマリカツの 10分の1以下 。
それでも収益は3倍超を稼いだ
「 人気が高い=たくさん稼げる 」と思いがちだが、 スマホゲームの収益はダウンロード数では決まらない 。
1人のユーザーが平均でいくら課金するか——この「一人あたりの収益」がゲームの収益を左右するとされている。
マリカツは間口が広い分、「タダで楽しんで終わる」人が多くなりがちな設計だったのではないか。
スマホゲームでは「基本無料で誰でも落とせる」設計が普及している。
しかし 無料でも十分に楽しめるゲームほど、お金を払う動機が生まれにくくなる 。
マリカツは大量にダウンロードされた結果、課金せずに遊ぶ人の数も大量に増えた可能性がある。
DL数の多さが、皮肉にも収益効率の低さを広げる構造になっていたのではないか。
広告
「タダで落とせるゲームは、タダで遊んで終わる人が多すぎて、儲からない」——これがマリカツの7年間を貫く構造的な問題だった可能性がある。
DL数の記録を作りながら、収益では同社の別タイトルに大きく後れをとっていたという事実が、そのことを静かに示している。
広告
7年間で何が起きていたのか、流れを追うと見えてくることがある。
7年間で何が起きていたのか
リリースから数年後、ゲームの課金の仕組みを根本から変える決断が下された。
4Gamer.net「『マリオカート ツアー』,9月30日15:00をもってサービス終了」 によると、本作は 任天堂・DeNA・バンダイナムコスタジオ の3社が共同開発した。
リリース当初は「ドカン」と呼ばれるガチャ(ランダムにキャラやアイテムが当たる課金くじ)が収益の柱だった。
しかし 2022年頃 、そのガチャ機能が廃止された。
ガチャが消えてからは、アイテムを直接買う形式に変わった。
収益の構造が変わったことで、運営の方向性も変化した。
翌年 2023年10月 には新コンテンツの追加が終了し、運営コストを抑える体制に移っていった。
今回のサービス終了に際し、 任天堂は終了の理由を公表していない 。
任天堂は過去にも、スマホゲーム「 ドラガリアロスト 」(2018年〜2022年)を終了させた際に理由を明かさなかった。
スマホゲームの終了判断を公式に説明しないことは、業界では珍しくない。
ガチャ廃止後に収益の柱が細り、段階的に運営規模を縮小する方向へ移行したのではないか。
ℹ️ 任天堂のスマホゲーム終了パターン
「ドラガリアロスト」(2018年〜2022年・約4年)も終了理由を非公開のまま幕を閉じた。
新コンテンツ追加を止めた後、数ヶ月〜数年で終了を迎えるというパターンが繰り返されている。
マリカツは新コンテンツ終了(2023年10月)から終了発表(2026年7月)まで約 3年 と、比較的長い期間が設けられた。
こうして7年のサービスが9月30日に幕を閉じる。
広告
課金ルビーは戻る?終了前に確認すること
アプリを消したら、払い戻しが受けられなくなるかもしれない。
任天堂「スマートフォン向けアプリ『マリオカート ツアー』サービス終了のお知らせ」 によると、お金で購入した 有償ルビー は払い戻しの対象だ。
ただし手続きはアプリ内のフォームから行う。
アプリを消すとフォームが使えなくなる ため、払い戻しが完了するまでアンインストールしてはいけない。
子どものアカウントで遊んでいた場合も、ルビーの残高を確認しておくとよい。
オフライン版のリリース予定はない と、任天堂が公表している。
サービスが終われば、そのゲームは完全に消える。
- 有償ルビーの残高を確認する
アプリを開いてルビーの残高をチェック。「有償」か「無償」かを区別しておく - 9月30日まではアプリを消さない
払い戻し申請はアプリ内フォームから。削除すると申請できなくなる - サービス終了後に公式サイトで手順を確認
払い戻しの詳しい方法は終了後に案内される。公式サイトをブックマークしておくと安心
プレイヤーの記録は、ゲーム内のメニューから 2027年1月13日 まで閲覧できる。
公式サイトでの記録確認は、 2027年9月30日 まで可能だ。
最後のプレイができるのは 9月30日14時59分 まで。
広告
7年間、スマホで楽しめるマリオカートとして多くの人に遊ばれたマリカツ。
「たくさん落とされたから稼げた」わけではなかった——この事実が、7年の運営が終わった理由を静かに説明している。
まとめ
- 『マリオカート ツアー』は2026年9月30日15時にサービス終了。オフライン版への移行はない
- お金で購入した有償ルビーは払い戻し対象だが、手続きはアプリ内から。アプリを消す前に必ず確認を
- 2023年10月から新コンテンツの追加は止まっており、終了まで3年間のローテーション運営が続いていた
- リリース初月の収益(約40億円)は、DL数が10分の1以下のファイアーエムブレム ヒーローズ(約133億円)の3分の1以下だった
- プレイヤーの記録はゲーム内で2027年1月13日まで、公式サイトでは2027年9月30日まで確認できる
よくある質問(FAQ)
Q1. マリオカートツアーはいつサービス終了しますか?
2026年9月30日(水)15時(日本時間)にサービスが終了します。
Q2. 課金したルビーは払い戻しされますか?
お金で購入した有償ルビーは払い戻しの対象です。
アプリ内のフォームから申請する必要があるため、払い戻しが完了するまでアプリをアンインストールしないでください。
Q3. 払い戻しの手続きはいつからできますか?
払い戻しの詳しい手順はサービス終了後に公式サイトで案内される予定です。
終了前に手続きを完了させることはできません。
Q4. マリオカートツアーがサービス終了する理由は何ですか?
任天堂は終了理由を公表していません。
2023年10月に新コンテンツの追加が終了しており、収益性の低下や『マリオカートワールド』へのリソース移行が影響したのではないかという見方があります。
Q5. サービス終了後もプレイ記録は見られますか?
ゲーム内でのプレイヤー記録は2027年1月13日まで、公式サイトでは2027年9月30日まで確認できます。
Q6. オフライン版やデータの引き継ぎ先はありますか?
任天堂はオフライン版のリリース予定はないと公表しています。
引き継ぎ先となる後継アプリも現時点では発表されていません。
Q7. ゴールドパスの月額料金はサービス終了まで請求されますか?
ゴールドパスの新規加入と自動更新は2026年7月8日15時に停止されました。
8月5日以降はすべてのプレイヤーが継続特典を除くゴールドパス特典を無料で利用できます。
📚 参考文献
- 任天堂「スマートフォン向けアプリ『マリオカート ツアー』サービス終了のお知らせ」 (2026年7月8日)
- AUTOMATON「『マリオカート ツアー』9月30日サービス終了へ、約7年の歴史に幕。オフライン版は予定なし」 (2026年7月8日)
- 4Gamer.net「『マリオカート ツアー』,9月30日15:00をもってサービス終了」 (2026年7月8日)
- ファミ通.com「『マリオカート ツアー』9月30日をもってサービス終了。2019年9月に配信されたスマホで遊べる『マリカー』」 (2026年7月8日)
- gamebiz「任天堂、『マリオカート ツアー』のサービスを9月30日をもって終了 2019年のサービス開始から7年の歴史に幕」 (2026年7月8日)
- gamebiz「『マリオカート ツアー』のDL数は推定1億2390万と好調なスタート プレイヤー支出は約3700万ドル(約40億円)に」 (2019年10月29日)
- gamebiz「『マリオカート ツアー』は初週9000万DLを突破で歴代最高 米国での人気ぶりも顕著に」 (2019年10月7日)
- x.com
- x.com
- x.com
リアルタイムニュースNAVI 編集部
reaitimenews.com
話題のニュースを「なぜ?」の視点で深掘りするニュースメディアです。法律・心理学・経済など専門分野の知識をもとに、報道だけではわからない背景や理由をわかりやすく解説しています。
広告