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メルビルアイブズの容態は? 1回目失敗で追い込まれた転倒の背景と経歴

ミラノ五輪ハーフパイプ予選でメルビルアイブズが転倒した事故の背景と容態を解説するアイキャッチ画像

| 読了時間:約8分

ミラノ五輪ハーフパイプ予選で、19歳の世界王者メルビルアイブズが転倒し痙攣けいれん
一時意識を失ったが、その後回復して母親と会話できる状態にある。

事故の経緯から知られざる経歴、ミラノ五輪で相次ぐ転倒の背景まで伝える。

メルビルアイブズの容態は? NZ代表HCが「意識あり、会話もできている」

メルビルアイブズは意識を取り戻している。

THE ANSWERの続報によると、ニュージーランド代表のトム・ウィルモットHCは公式Instagramの動画でこう語った。

一度は意識を失いましたが、今は意識もあり、会話もできています。大丈夫ですよ」(ウィルモットHC)

チームドクターと母親が付き添っている。
現在はレントゲンやスキャンなど、あらゆる精密検査を受けているところだという。


France24(AFP配信)も、NZ五輪チーム公式Instagramの声明として「容態は安定しており、ポジティブ」と報じた。

ただし、怪我の正式な診断名はまだ発表されていない。
ウィルモットHCが「あらゆる検査を行っている」と述べている段階で、脳や脊椎に深刻な損傷がないかどうかは検査結果を待つことになるだろう。


同HCはメルビルアイブズの人物像についても触れた。
「本人は相当なショックを受けるでしょうし、ひどく落ち込むはずです」としたうえで、こう続けている。

「ですが、彼は自分を奮い立たせて必ず戻ってきますよ。彼はまさに戦士のような男ですから」。

では、予選で何が起きたのか。
世界ランク1位の金メダル候補は、なぜあの場面で攻めなければならなかったのか。

 

 

 

「紙一重だった」——予選2本目で何が起きたのか

事故は予選2回目の3つ目の技で起きた。壁から飛び出す際に跳びすぎて、底に近い平らな部分に叩きつけられたとみられる。

悪天候で延期、予選と決勝が同日に

事故には伏線があった。

THE ANSWERの続報によれば、もともと前日に行われるはずだった予選は悪天候で延期された。
20日に予選と決勝を同日で行うスケジュールに変更されたが、当日も天候は回復しなかった。

フリースキー専門メディアNewschoolersは予選の状況を「フラットライト(平坦な光で起伏が見えにくい状態)で雪が降り続けていた」と伝えている。
視界が悪い中での競技だった。


1回目のミスが、2回目の悲劇を呼んだ

世界ランク1位にとって、予選は決勝前の通過点にすぎないはずだった。
ウィルモットHCも「今夜の決勝に向けたウォーミングアップとして臨んでいた」と語っている。

ところが、1回目の滑走でメルビルアイブズはスキーが空中で外れるミスを犯した
Newschoolersによると、ミュートグラブ(空中でスキーの先端をつかむ技)の際にスキーが抜けてしまったという。

予選通過ラインに届かず、2回目で攻めるしかない状況に追い込まれた。

2回目のラン。
3つ目の技で壁から飛び出した瞬間、跳びすぎた。

Newschoolersは「ポップが強すぎて、ほぼフラット(パイプの底の平らな部分)まで落ちた」と記録している。

THE ANSWERの初報が伝えたとおり、頭を地面に打ち付けたとみられ、起き上がれなくなった
体が痙攣けいれんしたような状態に陥り、会場は沈黙に包まれた。

およそ5分後、担架で搬送されている。

 

 

 

仲間の涙、そして「お前に捧げる」

スタート地点は凍りついた。

チームメートのグスタフ・レグナフスキーは涙をこらえきれない様子がカメラに映し出された。
会場からは無事を祈る拍手が送られている。

そんな中、NZ代表のベン・ハリントンはカメラに向かってこう言い放った。

「フィンリー、聞いてるか。この1本はお前に捧げる」(ハリントン)

ハリントンはこの滑走で予選を通過し、決勝に駒を進めた。

CNA(ロイター配信)によると、英国代表のガス・ケンワーシーもメルビルアイブズについてこう語っている。

「正直、彼のことが心から残念でならない。
フィンは今、世界一のパイプスキーヤーだ。間違いない」。

さらに「彼にはまだ何度もオリンピックがある。必ず戻ってきて金メダルを獲る。疑いはない」と付け加えた。

ケンワーシーが「世界一」と断言した19歳。
この選手は何者なのか。

 

 

 

4歳でハーフパイプに立った天才——メルビルアイブズの経歴と双子の兄弟

フィンリー・メルビルアイブズは2006年7月6日生まれ。ニュージーランドの19歳で、文字通り「世界最強のパイプスキーヤー」だ。

スノボインストラクターの両親から生まれた「スキーヤー」

ニュージーランド南島のダニーデンで生まれ、ワナカで育った。

Olympics.com公式プロフィールによると、両親はカードローナ・アルパインリゾートのスノーボードインストラクター。
歩けるようになるとすぐにゲレンデに連れ出された。

驚きの事実

4歳でNZジュニア全国大会ハーフパイプ種目の前走(テスト走行)を務めた
5歳で大会に初出場している。

双子の兄弟キャンベルはスノーボードの道に進んだ。
ではなぜフィンリーだけスキーを選んだのか。

本人はOlympics.comにこう答えている。
「キャムにスノーボードを教えるころには、僕はもうスキーがうまくなっていた。友達もたくさんいたし、わざわざ乗り換えたくなかった」。


18歳で世界王者、19歳で五輪の舞台へ

キャリアの上昇曲線は異常な速さだった。

大会 結果
2024年 冬季ユース五輪(江原) HP 銀メダル
2025年2月 W杯カルガリー 初優勝
2025年3月 世界選手権(エンガディン) 金メダル96.00点)
2026年1月 X Games アスペン 金メダル95.00点)
2026年2月 ミラノ・コルティナ五輪 予選で転倒、搬送

Wikipediaによれば、2025年の世界選手権ではアレックス・フェレイラニック・ゲーパーといった五輪メダリストを退けて18歳で頂点に立った。
2026年1月のX Gamesでも金メダルを獲り、名実ともに世界ランク1位としてミラノに乗り込んだ。


そして双子の兄弟キャンベルがスノーボードで同じミラノ五輪に出場している。

NBCも「双子の兄弟キャムもスノーボードで今大会に出場していた」と報じた。
スキーとスノーボード、それぞれの道を歩んだ双子が同じ五輪に揃う。

わずか19歳。夢の舞台は、数秒のミスで暗転した。

だが、ミラノ五輪のハーフパイプで深刻な転倒が起きたのは、これが初めてではない。

 

 

 

2日連続で金メダル候補が担架搬送——ミラノ五輪ハーフパイプの安全性

メルビルアイブズの転倒は、ミラノ五輪で相次ぐ重大事故の一つにすぎない。

前日にもシャープが同じコースで転倒

前日にも同じハーフパイプで金メダル候補が担架で運ばれている。

フリースタイルスキー女子HP予選で、カナダのキャシー・シャープが転倒した。
平昌五輪金メダル、北京五輪銀メダルの実力者だ。

着地で体勢を崩して頭部を強打し、一時意識を失った。
担架で搬送されたが、その後容態は安定している。

2日連続の事実

偶然の事故2日連続で、同じハーフパイプから金メダル級の選手が担架で運ばれた
偶然と片づけるには重すぎる事実だろう。

ミラノ五輪で相次ぐ重大事故

ハーフパイプだけではない。
ミラノ五輪では開幕以来、各競技で重大事故が続いている。

選手名 種目 怪我の概要
リンゼイ・ボン(米) アルペン女子滑降 複雑な脛骨骨折、ヘリ搬送
劉佳宇(中国) スノーボード女子HP 頭部外傷、担架搬送
キャン・ボルトン(豪) スノーボードクロス練習 頸椎けいつい2箇所骨折、ヘリ搬送
キャシー・シャープ(加) フリースキー女子HP 頭部強打、一時意識消失
メルビルアイブズ(NZ) フリースキー男子HP 頭部強打、痙攣、担架搬送

Esquireの安全性分析記事は、IOCの調査データを引用して「北京五輪の負傷発生率は10.1件/100選手」と伝えた。
そのうちハーフパイプやビッグエアなど空中技系の種目が突出して高い負傷率を示しているという。


壁の高さ7.2メートル——「ビルの2階から飛び出す」競技

なぜハーフパイプはこれほど危険なのか。

France24(AFP配信)によると、フリースタイルスキーのハーフパイプの壁の内側の高さは7.2メートル
ビルの2階の屋上に相当する。

選手はその壁の縁からさらに数メートル上空へ飛び出し、回転技を行ってから着地する。

構造的なリスク

つまり、着地に失敗すれば3階以上の高さから硬い雪面に叩きつけられるのと同じだ。
ヘルメットがあっても、衝撃を完全に吸収することはできない。

Esquireの記事が指摘するとおり、冬季競技は高速、硬い雪面、高所からの落下が重なり、頭部や脊椎の重大損傷に直結しやすい。
メルビルアイブズの事故は、その構造的なリスクを改めて突きつけた。

ウィルモットHCは「彼は限界を攻めていた」と語った。
ケンワーシーは「彼にはまだ何度もオリンピックがある」と信じている。

19歳の世界王者が再びハーフパイプの壁を駆け上がる日を待ちたい。

 

 

 

まとめ

  • メルビルアイブズは一時意識を失ったが、その後回復し母親と会話できる状態。精密検査が続いている
  • 転倒の背景には、1回目の失敗で追い込まれた状況と、悪天候による視界不良があった
  • 19歳で世界選手権金・X Games金の「世界一のパイプスキーヤー」。双子の兄弟はスノーボードで同大会出場
  • ミラノ五輪では2日連続でHP金メダル候補が担架搬送。壁の高さ7.2mの競技が持つ構造的リスクが浮き彫りに
  • 正式な診断結果は未発表。決勝は本日夜(日本時間21日未明)に行われる予定

よくある質問(FAQ)

Q1. メルビルアイブズの容態は?

一時意識を失ったが回復。NZ代表HCによると意識があり母親と会話できる状態で、精密検査を受けている。

Q2. メルビルアイブズはなぜ転倒したのか?

予選2回目、3つ目の技で壁から飛び出す際に跳びすぎて、パイプの底に近い位置に落下したとみられる。

Q3. メルビルアイブズの年齢と経歴は?

2006年生まれの19歳。2025年世界選手権金、2026年X Games金メダルの世界ランク1位。

Q4. メルビルアイブズに双子の兄弟がいるって本当?

双子の兄弟キャンベルはスノーボード選手で、同じミラノ五輪に出場している。

Q5. ハーフパイプの壁の高さはどれくらい?

フリースタイルスキーのハーフパイプは壁の内側の高さが7.2メートル。ビルの2階の屋上に相当する。

Q6. ミラノ五輪で他にも転倒事故はあった?

ボン、劉佳宇、ボルトン、シャープなど複数の重大事故が発生。前日にも同じHPでシャープが担架搬送された。

Q7. 男子ハーフパイプの決勝はいつ?

予選と同日の2月20日夜(日本時間21日未明)に行われる予定。メルビルアイブズは欠場。

Q8. メルビルアイブズは次の五輪に出られる?

正式な診断は未発表だが、NZ代表HCは「必ず戻ってくる」、ケンワーシーも「まだ何度も五輪がある」と語った。

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リアルタイムニュースNAVI 編集部

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