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数年間、アルバムに入れてもらえなかった曲が、ようやく表に出た。
ニューヨーク・ブルックリン出身のシンセポップ・トリオ、 Nation of Language が 2026年7月7日 にリリースした「The Conversation」は、一見すると普通の新曲に見える。
しかし中身は最新アルバムの先行シングルではない。
ボーカルの Ian Richard Devaney が「数年間ずっと個人的なお気に入りだった」と語るほどの曲が、なぜここまで表に出られなかったのか。
その経緯には、音楽の世界ならではの「居場所の問題」があった。
この記事でわかること
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「新曲」と思ったら実は"数年落選"の秘蔵曲だった
「数年間、ずっと自分のお気に入りだった。
なのにアルバムに居場所を見つけられなかった」—— Nation of Language のボーカル、Ianが新曲に込めた告白だ。
この曲は、 2025年9月 リリースのアルバム『 Dance Called Memory 』の制作中に録音された。
しかしアルバムには収録されなかった。
Sub Pop Records が伝えているとおり、プロデュースは Nick Millhiser 、マスタリングは Heba Kadry が手がけた。
アルバム本体と同じ制作スタッフが関わっている。
「新しいアルバムの宣伝では?」 と思うのは自然だ。
しかし実際は、 アルバムから外れ続けた曲が、別の形で初めて世に出た瞬間 だった。
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では、なぜIanが気に入っているのに、この曲はアルバムに入れてもらえなかったのか。
ボーカルが「数年間居場所がなかった」と告白したワケ
「書き出すと、他の曲より独立した作品に近くなる」——Ianはこの曲の特殊な性質をそう説明している。
Stereogum によると、Ianはこう語っている。
「詩として書き出すと、ほとんどの曲よりも独立した詩に近くなる。
2人の人物が、ある決定的な会話に向かって動き続けている様子を描いたひとこまの場面(ヴィネット)だ 」と。
つまり、 出来が悪かったわけではない 。
むしろ逆で、 曲が「独立しすぎていた」のだ 。
アルバムには流れがある。
一曲一曲が全体のトーンに溶け込む必要がある。
この曲はその縛りに馴染まなかった——これが少なくとも 2作 のアルバムで外れ続けた理由ではないか、という見方もある。
では、そんな曲がなぜ今、「B面」という形で世に出られたのか。
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"B面"だから出せた、ボツ曲の意外な解放方法
アルバムには入れられなかった曲が、 7インチレコードの裏面に収まった瞬間、初めて完成した 。
Clash Magazine はこの曲を「ポストパンクの落ち着いた影響が残りつつ、色彩のひらめきもある」と評している。
アルバムの世界観とは少し異なる質感を持つ曲であることが、外部からも感じ取られている。
今回の7インチ(直径 18 センチほどの小型レコード)は世界 1000 枚の限定盤だ。
A面はブルース・スプリングスティーンのカバー「Tougher Than the Rest」、B面がこの「The Conversation」という構成になっている。
B面(ビーメン)とは
シングルレコードの裏面に収録される楽曲のこと。
表のA面より実験的・個人的な内容が多い傾向がある。
ニューウェーブの時代から、 New Order や Depeche Mode といったバンドが「アルバムに馴染まない曲の置き場」としてB面を活用してきた。
B面にはもともと、アルバムの厳密な流れに縛られない楽曲を置く役割がある。
「The Conversation」もその文脈で読むと、ボツになったのではなく「アルバムとは別の言語で書かれた曲」として初めて着地できたのではないか。
ボツ曲がアルバムに入れなかったのは出来が悪いからではなく、 アルバムの空気に馴染まなすぎたから で、B面という別枠に置いて初めてしっくりきた——そんな読み方ができるだろう。
実は、カバー曲との組み合わせにも理由がある。
Nation of Language Bandcamp によると、Ianはニュージャージー出身で、スプリングスティーンの曲をライブ後のBGMで耳にして感動し、カバーを決めた。
しかも録音には Yamaha CS-80というシンセサイザーを使っている。
これはスプリングスティーンの原曲でも使われていた同じ機種だ 。
敬意の込め方が、楽器の選択にまで及んでいる。
「Tougher Than the Rest」カバー
Yamaha CS-80(原曲と同機種)使用
「The Conversation」
アルバム未収録の独立した世界観
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では、このバンドは日本でどう受け止められているのか。
3月の来日を経て知った人にこそ刺さる背景
「観客の半分が踊り、半分が泣いている」と言われるステージを、代官山で体験した日本のファンがいる。
Nation of Language は 2016年 にブルックリンで結成された 3 人組だ。
メンバーはIan Richard Devaney(ボーカル・ギター・シンセ)、Aidan Noell(シンセ)、Alex McKay(ベース)。
ニューウェーブやポストパンクを現代の感覚で作り直したサウンドで、世界的に支持を広げてきた。
CREATIVEMAN PRODUCTIONS によると、 2026年3月31日 に代官山 SPACE ODD で初来日公演を実施した。
前売り 8,800 円のライブは、日本のインディー音楽ファンにとって初めてバンドを体感する場になった。
1stアルバム『Introduction, Presence』リリース
3rdアルバム『Strange Disciple』がRough Trade年間 1 位獲得
4thアルバム『Dance Called Memory』をSub Popからリリース
代官山SPACE ODDで日本初公演を実施
秘蔵曲「The Conversation」がB面シングルとして初公開
来日から約 4 ヶ月後に届いた「The Conversation」は、ライブを体験した人にとって「あのバンドが次に送ってきた音」として、特別な重みを持つ。
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では、この曲はどこで聴けて、バンドに次の日本公演はあるのか。
今すぐ聴ける、そして次の来日はあるのか
1000 枚限定の7インチはすでに流通しているが、 デジタル配信は全ストリーミングサービスで無料で聴ける 。
Sub Pop公式 によると、バンドは 2026年7月 から 9月 にかけて米国ツアーを行い、 8月 にはロンドンの Village Underground で 3 夜連続のソールドアウト公演も予定している。
欧米のツアーが一段落する 2026年秋 以降、日本への再来日の可能性はあるだろう。
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来日を体験した人は今すぐ配信を再生してみてほしい。
初めて名前を聞いた人にとっても、『Dance Called Memory』ごと入り口になる一曲だ。
まとめ
- 「The Conversation」は新アルバムの先行シングルではなく、『Dance Called Memory』制作中に録音されながらアルバムから外れ続けた未収録曲だ
- ボーカルIanが「数年間のお気に入りだが居場所がなかった」と語るほど独立性の高い曲で、アルバムの流れに馴染まないことが落選の理由だったと考えられる
- B面というフォーマットが「アルバムの縛りから外れた別の言語空間」として機能し、この曲は初めて収まる場所を見つけた
- 録音にはスプリングスティーンの原曲と同じYamaha CS-80を使用。カバー曲との組み合わせは、敬意が楽器の選択にまで及んだ必然の形だった
- デジタル配信は全サービスで今すぐ無料で聴ける
数年間アルバムに収まれなかった曲が、B面という古い形式の中で初めて「自分の場所」を見つけた——それが「The Conversation」の本当の物語だ。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「The Conversation」はどんな曲ですか?
2人の人物が決定的な会話へ向かって動き続ける様子を描いた曲で、ボーカルIanが「詩として書き出すと他の曲より独立した作品に近くなる」と語るほど個性的な内容です。
Q2. 「The Conversation」はなぜアルバムに入らなかったのですか?
ボーカルのIanが「数年間お気に入りだったが、アルバムに居場所を見つけられなかった」と語っています。
曲の独立性が高すぎてアルバム全体の流れに馴染まなかった可能性があります。
Q3. Nation of Languageとはどんなバンドですか?
2016年にニューヨーク・ブルックリンで結成された3人組のシンセポップバンドです。
ニューウェーブやポストパンクを現代の感覚で作り直したサウンドで、2023年作がRough Trade年間1位を獲得しています。
Q4. 「The Conversation」はどこで聴けますか?
SpotifyやApple Musicなど全ストリーミングサービスで配信中です。
YouTubeでも公式オーディオ映像が公開されています。
7インチ物理盤はSub PopのオンラインストアやBandcampで購入できます。
Q5. Nation of Languageは来日したことがありますか?
2026年3月31日に東京・代官山SPACE ODDで初来日公演を実施しました。
日本のプロモーターはCreativemanで、前売り8,800円でした。
Q6. アルバム『Dance Called Memory』はいつリリースされましたか?
2025年9月19日にSub Pop Recordsからリリースされました。
Nation of Languageにとって4作目のアルバムで、Sub Popへの初参加作品です。
Q7. Nation of Languageの次の来日公演はいつですか?
2026年7〜9月は米国、8月は欧州でのツアーが予定されています。
日本への再来日については公式発表はなく、欧米ツアー終了後の秋以降に期待する声があります。
📚 参考文献
- Sub Pop Records「Nation of Language Shares "The Conversation," A New Song Out Today」 (2026年7月7日)
- Stereogum「Nation Of Language Share New Song "The Conversation": Listen」 (2026年7月7日)
- Clash Magazine「Nation Of Language Share New Song 'The Conversation'」 (2026年7月8日)
- Nation of Language Bandcamp「Tougher Than the Rest」 (2026年7月7日)
- BELONG Media「記憶はダンスだ。Nation of Language、初来日インタビュー」 (2026年3月18日)
- CREATIVEMAN PRODUCTIONS「NATION OF LANGUAGE」 (2026年1月)
- タワーレコード「Nation Of Language」 (参照日:2026年7月8日)
- floodmagazine.com
- x.com
リアルタイムニュースNAVI 編集部
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